「田中(敏)会員10月30日のレポート」
場 所 神津島・祗苗群島 ナダラ→猿ヶ崎
潮回り 大潮
竿・リール 竿:ダイワメガドライPタイプ1.7号  リール:ダイワトーナメントZ2500LBC
道糸・ハリス 道糸:バークレーファイヤーライン  ハリス:ダイワタフロンZ3〜4号
渡船 賀寿丸         0499280190
エサ・釣況 サバル         0558340036


 先週に引き続きまたしても神津である。
私の場合一度その場所に行くとよほどのいい思いをして「まあ、この辺で勘弁してやるか」となるか、まったく歯が立たず惨敗をして「もう二度とこんな場所にくるか!」とならない限りしばらく通いつめてしまうところがある。
(行かなくなる時はほとんどの場合は後者であるが)
今年の前半から夏にかけて通いつめたその場所は鵜渡根であり神子元島であった。ともに特筆するほどの釣果はなかったもののそこそこいい思いをすることはできた。鵜渡根についてはナギの悪さや、平日釣行のため人数が集まらず船が出ないなどのこともあり釣り場につく以前の問題も多くあったが...
本題に戻りましょう。今回の釣行は11月17日の例会が神津島で行われるためその下見も兼ねている。よほどの海況の変化が無い限り参考にできるんじゃないか、との魂胆もある。元町磯の神津島例会は最近爆釣が続いているため期待される人もいるだろう。
(そうですよね、岩永さん?)
とにもかくにも元町磯のダークホースというか穴馬のTOSHI会員はみんなをだしぬこうと、スケベ根性をいだきながら賀寿丸に乗り込むのであった。前回の釣行では周りは自分以外すべて石鯛狙いの人だったが、今回はまったく逆であった。9割方が上物狙いである。水温はいまだ20〜21℃前後を推移しているが季節はもう晩秋で
ある。メジナを狙うにはいい頃だ。
神津島につき泊まり客を乗せた後、船が今回向かったのは祗苗群島。今日は南西の風が強いため恩馳は被っておりムリとのこと。まあ前回恩馳、今回祗苗と神津島の代表的な場所で釣りができればそれなりに次回の参考にもなるだろう。祗苗に近づくとカド、平段、明神下、オネエモ先端、ナダラの離れなどはウネリでまったくできそうもない。できればその辺をねらっていたのだが...。結局下りたのはナダラのまんなかあたり。メジナの絶好のポイントである、オネエモとナダラの水道はどんなに遠投してもこの風とウネリでは届きそうもない。潮が効いていればここも悪くはなさそうだが。
とりあえずコマセをキワにまき潮の状態やエサ取りの様子をうかがう。ウスバハギとムロアジの姿が確認できる。そんなに多くはなさそうだが、潮はほとんど効いていない。ムロアジがついてるということはこいつらにつられてカンパチやヒラマサとかがこないだろうか、などと考えてみたりする。キワを攻めるとエサはたちまち無くなってしまう。多少なりとも遠投して潮の動いていそうな場所を探してみる。わずかながら道糸が出て行く場所を流していると今度はいつまでたってもエサが残ったままである。アタリらしいアタリはまったくない。祗苗はご存知の方も多いと思うが非常に深い。足元から40m、50mといった場所がいたるところにある。ここナダラもオネエモや松が下ほどではないがある程度の深さがある。そのため中層を狙うか、コマセで魚を浮かさないとなかなかいい結果がでない。
まあ結果から言えばこの場所ではムロアジ数匹とベラが釣れただけで磯代わりということになった。祗苗の他の磯は竿の出せるところはすべて人が入っているため本島に向かうこととなった。船長にとにかく魚が釣れる、釣れないはともかく潮が効いている場所をリクエストしあとはおまかせにした。船が着けたのは大出張。オオデバリと読む。しばらく沖で波の被り具合を見る。
何とかいけそうなので荷物を下ろしていた時ここでハプニング発生。比較的磯の上のほうにおいたつもりだったのだが、そこにヨタ波がぶつかり重量の軽いタモが海に落ちてしっまたのである。ああ、悪夢がよみがえる。元町磯の中で私はタモ紛失の名人?なのである。この一年で旧トーナメント一本、現在使用しているVSトーナメント一本、さらに借りたタモ枠までこの一年の間に海のもくずにしているのだ。もうなくすまい、慎重になろうということで、あえて奮発したのがここへきてアダとなってしまった。タモだけにまさしく「すくいようのない馬鹿」である。
タモがなくては釣りにならんということでまたしても磯代わり。他のお客さんのいる猿ヶ崎に渡してもらい仲間に入れてもらうこととなった。いつまでも落ち込んでいるわけにもいかない。仕掛けを作り直し釣りを再開する。
この猿ヶ崎は大きなワンドになっており、その中に先端をかすめる潮が複雑に入り込んで来る場所である。風がなければその先端に出て直接潮を流せるのだが、今日はムリ。すでに先客の方が2人入っていたため釣り座は少々せまくなってしまった。
(ビーチタイムラダーズの皆さん、本当にすいませんでした)
午前中に釣りあげたのか、プールにはそこそこのサイズのメジナが入れてあった。これは期待できそうだ。釣り始めると先ほどのナダラと違い頻繁にアタリがある。まずはスマガツオである。釣り座が高いうえときおり波がかぶってしまうためタモ入れがキツイ。ようやくあげるとまあまあのサイズだ。そして今度はイスズミ。キワにはあまり魚が見えないもののエサ取りもいない。まあ飽きることがないほどスマとイスズミが竿を絞りこんでくる。
そこへ船が近づいてきた。まだ撤収には早いし早上がりになるほど荒れているわけではない。だが賀寿丸ではなく萬作丸である。船の先端にはなにやら竿のようなものを持った人が立っている。な、なんとその人は賀寿丸の船長でしかも持っているのは私が先ほど大出張で海に落としたタモだったのである。よく見ると船長はウェットスーツを着ている。つまり船長は海に潜りタモを拾ってきてくれたのである。なんとありがたいことか。聞けばたまたま磯のキワは根がテラス状になっておりその上にのっかっていたため取れたとのこと。テラスから下に落ちていたらドン深のためさすがにムリだったらしい。それにしてもお客の道具とはいえここまでしてくれる船長がどれだけいるだろうか。普通は残念だったね、で泣き寝入りだ。本当にありがとうございました。またご協力いただいた萬作丸の船長にもこの場をかりてお礼申し上げます。
さて自分のタモも手元に戻り釣りを開始したがあいかわらずメジナはこない。スマは来るのだが。だが当初にくらべかなり潮の流れは良くなってきた。ワンドの中でグルグルまわっていたような流れが沖に向かう潮に変わってきたのだ。道糸の出もスピードを増してくる。大きなアタリがガツンと来た。今度は今までと違う明らかに大型の引きだ。ものすごい勢いで糸が出て行く。竿も満月状態で根元から曲がる。なかなかよらない。というより糸が出て行くばかりだ。力いっぱいタメるといったんは止まるもののちょっとでも気を抜くとあっという間に走られてしまう。引きの感触からしてメジナではなさそうだがそれでも一向によらない。実はこの猿ヶ崎渡礁のさいにPタイプの竿を折ってしまいF1.2に変えていたのだ。それが勝負を長引かせたのかそれとも相手を必要以上に怒らせなかったのか、10分近く続いた格闘のうえどうにかタモに収まったのはまたしてもスマである。しかしでかい。メジャーをあてると60センチはある。しかも重さもけっこうある。それまであげたスマが子供に見える。魚を大事にドンゴロスに入れ再開。ハリスを3号から4号に上げる。するとしばらくしてまたしても大きなアタリ!今度は先ほどのヤツよりさらに輪をかける引きの強さ。しかも今度のヤツは沖にあまり走らない。底へ底へ突っ込んでいく。これは絶対にメジナだ。しかもこの引きの強さからすると相当のでかさだ。手前まではよるもののその後何度も抵抗をくりかえす。60オーバーのスマを上げてまだ間もないため腕も、ブレーキを握る人差し指もかなり疲れがきている。だがここまできたらなんとしても取りたい。腰を落としなるべく竿をのされないよう角度をたもちFタイプの竿の弾力を目いっぱい生かそうと必死にやりとりをする。だが、痛恨のハリス切れ。ハリスは4号を使っていた。この太さなら取れると思ったのだが...Pタイプの竿ならもしかしたらとれたかも...悔やんでもしょうがないがあの引きは過去にあまりないほど強かった。この後は小型のスマとイスを追釣し納竿となった
今回の釣行はいろいろありいつも以上に疲れてしまった。沖合いのウネリもかなり大きく船も相当ゆれたが横になるとバタンキューで寝てしまった。下田につくと船長にあらためて御礼をする。さて今回の釣行では他の磯でもメジナは残念ながら不発であった。しかし大型のバラシもあり、久しぶりのいい潮で釣りをできたことといい、納得のいく内容だった。水温も徐々に下がってきており海の中も季節は刻一刻と冬に向かっている。メジナのベストシーズンももうすぐである。バラシの感触を手にすっかり日の暮れた135号に車を走らせ帰路についた。



60オーバーのスマガツオ